薬剤師の志望動機の書き方を解説!例文やNG例も紹介

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薬剤師の志望動機の書き方を解説!例文やNG例も紹介

2024年6月6日掲載

薬剤師の転職では、勤務先に応じた志望動機が必要です。志望動機は、応募者のスキルや人柄を読み取り、応募先が求める人材かどうかを見極める重要な要素といえます。採用担当者の目に魅力的に映る志望動機を用意できれば、転職活動で有利になるでしょう。

今回は、採用担当者に「ここで働いてほしい」と思ってもらえる志望動機の書き方を、例文を交えて解説します。

【勤務先別】薬剤師の仕事内容

薬剤師の転職先は、調剤薬局や病院、ドラッグストア、一般企業と多岐にわたります。

薬剤師の仕事内容は、勤務先によって異なるため、志望動機を書く前にそれぞれの勤務先の特徴を知り、内容に反映させることが欠かせません。仕事内容を調べれば、その転職先で働いている自分をイメージしやすくなり、熱意のこもった志望動機を書けるでしょう。

ここからは、それぞれの勤務先での仕事内容を紹介します。

調剤薬局

調剤薬局では、医師が発行した処方箋に基づいて薬の調剤や服薬指導、薬歴管理を行います。また、医師と連携して患者の服薬状況を一元的・継続的に把握し服薬指導を行う、かかりつけ薬剤師制度を推進している調剤薬局も少なくありません。

さらに、近年は患者の自宅に訪問し、服薬指導をしつつ残薬管理を行う在宅業務を重要視する薬局も増えてきました。

そのため、調剤薬局で働く薬剤師には、正確な調剤のための幅広い医薬の知識と集中力、注意力が必要です。患者を副作用から守るために、薬の作用機序や相互作用などの知識を深めておく必要があるほか、服薬指導や在宅業務では、患者の既往歴や症状、ライフスタイルなどを対話から汲み取り、指導や医師への提案に反映するスキルが求められます。

病院

病院では、調剤薬局と同じく、医師の処方箋に基づき薬の調剤や服薬指導、薬歴管理を行います。外来患者への服薬管理に留まらず、入院患者のベッドサイドに行き服薬指導を行うのは、病院薬剤師ならではの仕事です。

近年、外来がん化学療法を受ける患者も増えており、抗がん剤の投与スケジュールや投与量の確認、副作用モニタリングなども薬剤師が行います。複数の診療科にかかる患者の薬物療法に関する情報を、薬歴にまとめて他職種に共有することも大切な業務です。

病院では、注射薬や日々登場する新薬を多く取り扱うため、薬の最新情報をいち早く収集し身につけることが求められます。また、他職種との連携が必要になるため、コミュニケーションスキルも不可欠です。

病院薬剤師の働き方については、以下の記事を参考にしてください。

病院薬剤師の働き方!ハードでも人気がある理由は?

ドラッグストア

ドラッグストアの薬剤師は、OTC医薬品の対面販売や生活用品の品出し、レジ打ちなどの業務を行います。処方箋をもたない来店者の悩みやライフスタイルなどを聞き取り、病気や薬の知識を活かした医薬品の販売も業務の一つです。

ドラッグストアでは漢方やサプリメントも多く取り扱うため、治療や健康増進に関する知識や経験を活かせるでしょう。また、OTC医薬品の中でも要指導医薬品や第一類医薬品は薬剤師のみが販売できるため、薬剤師は医薬品販売業務で重要な役割を担っています。

勤務経験が長くなると、商品の発注や在庫管理、店舗運営を任されることもあります。

一般企業

薬剤師の転職先として一般企業も候補の一つです。薬の専門的知識を有する薬剤師は、管理薬剤師やDI業務、治験コーディネーターなどとして活躍します。

製薬企業における管理薬剤師は、従業員や医薬品の管理、薬機法などの法令を守る業務を担います。DI業務では情報収集・管理や、医療従事者などからの問い合わせへの対応を行うとともに、医療情報担当者(MR)への研修を行うことも業務の一つです。また、治験コーディネーターは医療機関を訪問し、治験が問題なく進むようにサポートを行います。

どの業務も、これまで医療現場で培ってきた薬の専門的知識や経験が活かせるでしょう。

薬剤師の志望動機の書き方3つのポイント

志望動機を書く際は、さまざまな転職先がある中で、なぜその業態を選んだのかの理由を明確にすることが重要です。また、応募先が薬剤師として求めている人物像を把握し、志望動機の内容に反映させたり、応募先の経営理念や特徴なども収集したりして、志望理由に盛り込むとよいでしょう。

ここからは、薬剤師の志望動機の書き方3つのポイントをくわしく解説します。

1.この業態を希望する理由を明確にする

まずは、働きたい業態を希望する理由を明確にしましょう。薬剤師として働きたい理由を明確にすることで、採用担当者の目を惹く志望動機になります。志望動機を書く際は、「どのような理想や将来の目標があり、なぜこの業態を選んだのか」を内容に盛り込みましょう。

そのうえで、「患者と直接関わりをもちたい」「優れた薬を世に出すサポートがしたい」「薬にこだわらず、人々の健康増進に貢献したい」といった、具体的な理由を伝えられると、志望動機が具体性のあるものに仕上がります。

2.応募先で働きたい理由を伝える

志望動機を通して応募先で働きたい理由を伝えることもポイントです。応募先の経営理念や特色、強みなどを調べあげ、共感できる点を志望理由に組み込みましょう。

上述したように薬剤師の仕事は職種や応募先によって業務内容が異なります。そのため、公式ホームページやパンフレットなどを活用して応募先の特徴をつかむことが重要です。

また、実際に応募先で働いている人に意見を聞ける機会があれば、聞いてみるのもいいでしょう。さまざまな意見を聞ければ、その場で働く自分を想像しやすくなり、熱意のこもった志望動機に仕上がるかもしれません。

3.薬剤師として求められる人物像を把握する

薬剤師に求められる人物像を把握し、志望動機に盛り込むことも大切です。そのためにも、まずは文部科学省が設定した以下の「薬剤師として求められる基本的な資質」10項目を理解しておく必要があります。

  1. 1. 薬剤師としての心構え
  2. 2. 患者・生活者本位の視点
  3. 3. コミュニケーション能力
  4. 4. チーム医療への参画
  5. 5. 基礎的な科学力
  6. 6. 薬物療法における実践的能力
  7. 7. 地域の保健・医療における実践的能力
  8. 8. 研究能力
  9. 9. 自己研鑽
  10. 10.教育能力

出典:文部科学省
そのうえで、応募先が求める人物像を公式ホームページなどで把握して、志望動機に反映させましょう。その際にこれまでの経験や専門的知識など、自分のアピールポイントを述べ、入社後の展望を組み込むとよりよい志望動機に仕上がります。

チーム医療に関わる薬剤師については、以下の記事を参考にしてください。

チーム医療で求められる病院薬剤師の役割と重要なスキル

【勤務先別】薬剤師の志望動機例文

薬剤師の志望動機を書く際は、希望する業態や応募先の仕事内容や求める人物像を志望動機に反映させることが重要です。また、前職での経験やアピールポイントも志望動機に織り込み、自分らしさが伝わる文章を作成しましょう。

そのうえで、「ぜひ応募先で働きたい」という熱意が採用担当者に伝わるようにするためにも、ここで紹介する業態別の例文を参考にしてください。

【調剤薬局】薬剤師の志望動機例文

【例文】

前職でお薬カレンダーを活用して服薬指導を行い、体調が改善した患者から「薬の飲み忘れが減った」と感謝されたことが印象に残っています。

治療の質向上のためには、患者のライフスタイルを把握したうえでの細やかな指導が大切だと思います。そこから、患者の居宅で服薬指導をする在宅医療に興味を抱きました。

貴社では患者と近い距離で関わりをもち、在宅医療を積極的に行い、その人に合うサポートをされていると拝見し、志望いたしました。

積極的に患者の居宅を訪問し、患者や家族とのやりとりを通して医療に貢献したいと考えております。

【Point】

調剤薬局の志望動機には、応募先が力を入れている業務に関心があることを伝えましょう。

複数の診療科の処方箋が出される総合病院の門前、かかりつけ薬剤師が活躍する地域密着型の方針、高齢化によって需要が高まる在宅医療に力を入れている点など、薬局ごとに特色が異なります。今までの経験も交えて志望する理由を伝えられると、より魅力的な志望動機になります。

【病院】薬剤師の志望動機例文

【例文】

私は、家族ががんと診断されたことがきっかけで、がん治療や緩和医療に関心をもちました。「抗がん剤治療への不安が強かったが、副作用や対処法を担当の薬剤師が丁寧に説明してくれたおかげで、安心して治療に望めた」と家族から聞き、私もがん患者のケアを行いたいと考えるようになりました。

貴院には、がん治療に精通した医療従事者が大変多いと聞いております。また、資格取得のサポート体制も充実しており、日夜がん患者の治療に力を注いでいることに感銘を受けました。

がん治療が積極的に行われる貴院で、専門性の高い医療の提供に貢献していきたいと考えております。

ゆくゆくは外来がん治療認定薬剤師を取得し、貴院のがん治療の発展に尽力したいと考えています。

【Point】

体験談は、ハードワークになりえる病院勤務を希望する想いを裏づけるために効果的です。

また、日本では、がん専門薬剤師や外来がん治療認定薬剤師、抗菌化学療法認定薬剤師などの認定制度があります。応募先の資格取得のサポート体制や人材に求めることを調査し、志望動機に反映させましょう。

【ドラッグストア】薬剤師の志望動機例文

【例文】

前職では調剤や服薬指導を主に行っていましたが、薬だけでなくサプリメントや健康食品の相談も受けることがあり、その人に合う商品を一緒に選ぶ仕事をしたいと考えるようになりました。

地域の利用者の健康増進に必要な存在になりたいと思い、貴社のドラッグストアを志望しました。

貴社では地域の人に向けたイベントを積極的に開催しており、店頭以外でも利用者とコミュニケーションをとる機会が用意されている貴社に大きな魅力を感じております。薬の専門的な知識を活かしつつも、健康食品なども必要に応じて紹介し、利用者の健康増進に貢献していきたいと考えております。

【Point】

ドラッグストアは接客業務がメインとなるため、利用者とのコミュニケーションに焦点をあてた志望動機にしましょう。

また、ドラッグストアではサプリメントや健康食品などの商品を幅広く取り扱っていることも、調剤薬局や病院との異なる点です。幅広い知識を活かして、地域医療や利用者の健康増進に貢献していきたい気持ちを伝えましょう。

【一般企業】薬剤師の志望動機例文

【例文】

大学時代は医薬品情報を取り扱う研究室に配属され、さまざまな論文から情報を収集して資料を作成していました。この経験で、DI業務に必要な薬に関する情報を迅速・的確に提示する力を伸ばせました。

前職では薬に関する問い合わせをした際に、貴社の担当者様に丁寧に回答していただいた経験があります。また、後日わかりやすい資料も送付いただき、患者への服薬指導に役立てられました。

貴社でのDI業務を通して、医療従事者や一般利用者に正しい薬の情報を届けたいと考えております。

医療現場との高い連携力や、配慮の行き届いた対応に魅力を感じ、貴社を志望しております。医療現場での勤務で培った医薬品の知識を活かし、貴社の薬をより多くの人に安心して使ってもらえるように力を尽くしたいと思います。

【Point】

DIでは医薬品情報の管理や提供が主な業務のため、今までの薬剤師としての経験が活かされ、評価を受けやすいといえるでしょう。また、治験コーディネーターは臨床経験が重視されるため、病院での勤務経験は大きな強みになります。

志望動機では、調剤薬局や病院などで培ってきた知識や経験を最大限アピールしてください。

【NG例】薬剤師の志望動機

志望動機を書くとき、待遇面や自分自身の成長を押し出した自分中心な内容にするのはNGです。また、薬剤師全般に通じるありきたりな内容も、応募先を選ぶ理由が明確に伝わりません。

ここから紹介する薬剤師の志望動機のNG例を参考にして、応募先でどのように貢献したいか、どのような薬剤師になりたいかを自分の言葉でわかりやすく記載してください。

待遇面ばかりを強調している

【例文】

貴社は残業が少なく、給料が高いため、仕事とプライベートのバランスを重視した働き方をできると考えております。

【Point】

残業が少ない、給料が高いなどの待遇面を強調した志望動機は、応募先に悪い印象を植えつけてしまいがちです。また、「条件がよい病院なら、どこでもよいのではないか」と採用担当者に思われてしまうおそれもあります。

労働条件や給料は応募先を決定するうえでは重要な項目ですが、志望動機に書くのは控えてください。

「成長したい」「勉強したい」などの受け身な内容

【例文】

貴社では研修や勉強会が積極的に開催されているため、自己成長に適した環境だと感じます。薬剤師としてスキルアップするために勉強に励みたいと考えております。

【Point】

「成長したい」「勉強したい」などの内容は、積極性や向上心があるように感じられるものの、採用担当者にとっては受け身な姿勢にとらえられるかもしれません。

もしもこれらの言葉を使うなら、「勉強・成長した先にどのように貢献できるか」まで見すえて、応募先が求める人物像やニーズを反映した志望動機を書きましょう。

薬剤師全般に通じる志望動機

【例文】

薬剤師としての専門性を身につけて、患者の生活の質を向上し、地域医療に貢献したいです。

【Point】

薬剤師全般に通じる志望動機では、応募先を選ぶ理由が明確に伝わりません。公式ホームページやパンフレットを読み込み、応募先だからこそ経験できる業務内容に焦点をあてて志望動機を書きましょう。また、応募先の求める人物像と自身の経験やスキルを絡めると、魅力的な志望動機になります。

薬剤師の志望動機はポイントをおさえて作成しよう

薬剤師の転職では、業態や応募先の特徴を徹底的にリサーチしたうえで、志望動機を作成することが大切です。魅力的な志望動機を書くには、業態・応募先を希望する理由を明確にし、応募先が求める人物像を把握しましょう。

業態別に志望動機に盛り込む内容が異なるため、この記事で紹介したOK・NGポイントを参考に、自分らしさが伝わるように志望動機を作成してください。自分の強みや仕事への積極性が伝わる志望動機を用意できれば、採用担当者の目に留まるはずです。

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監修者のご紹介

星野 匡宣(薬剤師)

1998年、昭和薬科大学卒。多摩大学大学院にてMBA取得。
調剤薬局チェーンにてマネージャーを経験後、2009年にファーマリンクに入社。現在は、2023年にファーマリンクと合併したブラン・ド・ブランの執行役員。キャリアカウンセラーとしても活躍中。

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