求職側優位の転職業界は一転、厳しさを増しています。転職成功のポイントは“採用者目線”です。
登録販売者制度の導入や6年制薬剤師の採用で、今まで売り手市場と言われていた薬剤師業界も、求人側と求職側の立場の逆転が起こりつつあります。実際、高条件の求人には複数の応募があり、その中から求人側が選択するというケースも多く見られます。6年制薬剤師がキャリアを積み、転職を考えるようになってきて、薬剤師の転職はより厳しくなることが予想されます。
あなたが採用する立場だとしたら、どんな薬剤師が理想的だと思いますか?
転職は自分のキャリアについて見つめ直す作業からスタートしますが、その仕上げとして「採用者の立場」で転職について考えてみましょう。
雇用主のニーズとしてよく耳にするのは以下のような人材です。
いかがですか?スキルなどの諸条件以外で採用の決め手となるのはやはり“人”のようです。
人気の職場は明るく雰囲気も良く、あらゆる面で好循環が生まれているのを感じます。そうした職場からの募集は人気が高く、最終的には面接での印象が大きく左右します。理想の職場で働けることは代えがたい幸せです。
現在就業中の方は、ぜひ日頃から相手の目線で考えて過ごしてみてください。転職時の面接に大きく役立つことでしょう。
薬剤師という仕事柄、一緒に働くスタッフや患者さんとのコミュニケーションは不可欠です。
採用側が求めるコミュニケーションスキルの高い人材というのはどういう人でしょう?
まず患者さんへのあいさつや笑顔が自然に出て、相手の目線で考えて伝えられているか。
職場では、他のスタッフと協力できているか。
自分の利益だけを考えることなく、店舗や会社全体のことを考えられるか。
将来的にどんどん変化していくであろう医療業界で、その時その時の状況に柔軟に対応できるか。
薬剤師という免許と技術が必要な職業であっても、採用者が最も重要視するのはこうした人間性の面です。技術的キャリアの棚卸だけでなく、自分の人間性と向き合うことが転職成功の秘訣です。